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神奈川県議会議員

木佐木ただまさ

きさき 忠晶

活動日誌 質問

予算委員会質問「地球温暖化対策と再生エネルギーの促進について」(2016年3月11日)

2016年3月20日

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第1回定例会予算委員会2日目、ちょうど東日本大震災の発災からちょうど5年が経った日に、これからの日本のエネルギー政策の転換を求めたいと思い質問に立ちました。黒岩知事は前日の予算委員会の他会派の質問に対し、「原発依存からの脱却の旗はおろさない」旨の答弁をしたところでした。私としては脱原発と持続可能な社会、そして地球温暖化対策を進めるうえで再生可能エネルギーの普及促進が要であると思い、質問をしました。以下、質問の起こしです。

 

木佐木議員:日本共産党の木佐木ただまさです。私からは地球温暖化対策と再生エネルギーの促進について質問をしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。昨年の12月、COP21が行われ、2020年以降の地球温暖化対策の基礎となるパリ協定が採択をされました。日本政府としては温室効果ガス排出量を、2030年までに2013年比で26%の削減、2050年までには80%削減する旨の閣議決定を行いました。神奈川県では2020年までに1990年比で25%の削減を地球温暖化対策計画で掲げていますが、今後の目標については見直しが進められているところです。CO2の排出量削減ではこれまでも対策が行われ、削減が進んできたとはいえ、排出量の約3割を占める産業部門の排出削減が今なお大切であり、産業部門の中でも大きな割合の大規模事業所の取り組みが非常に大切になると思います。そこでまず、新年度予算の中で、大規模事業所向けの取り組みはどのようなものが行われるのか伺います。

 

環境計画課長:大規模事業所向けの取り組みとしましては、原油換算エネルギー使用量が年間1500kl以上、あるいは100台以上の自動車を使用している大規模排出事業者に対し、事業活動に伴い排出されるCO2の自主的な削減の目標や対策を記載した計画書を県に提出することを義務付け、県はこれを公表する、事業活動温暖化対策計画書制度を新年度予算の中でも引き続き運用していくこととしております。以上です。

 

木佐木議員:産業部門の大規模事業所向けの取り組み、今伺いましたが、計画書の作成・提出を求めるということですけれども、これだけでは大きな効果を期待しづらいのではないかと思います。排出量削減のためにはさらなる積極的な取り組みが必要と考えます。東京都では削減対策に積極的に取り組まない事業者が見逃される不公平をなくすこと、また、省エネやCO2削減を経営者が真剣に取り組む、考慮すべきトップマネジメントの課題とすること、さらに総量削減を義務化することで削減コストを経営経費とすること、こうしたことを目指し、大規模事業所に対して温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度、いわゆる、キャップアンドトレード、これを導入しました。これにより、いわゆる大規模事業所に対してはエネルギー起源のCO2の排出削減義務に一定の削減義務を課すとともに、都が認定する排出枠「クレジット」が取引可能となり、義務履行期限を過ぎても削減義務を未達成の場合には措置命令を行い、その措置命令が続く場合には罰金や違反事実の公表を行えるなど、排出量の削減の実効性のあるもの、こうした取り組みが行われています。大規模事業所向けの対策として、東京都が行うこのような排出量取引制度の導入は非常に有効と考えますが、本県においても検討する考えはないか伺います。

 

環境計画課長:CO2削減義務を伴います排出量取引制度は、特定の地域に導入をしますと規制の緩やかな地域に事業所が移転してしまう恐れがある、という懸念が産業界から指摘をされております。また政府で現在検討しております地球温暖化対策計画案におきましても、国内排出量取引制度については産業への負担や、これまでの地球温暖化対策の運営評価等を見極め、慎重に検討することとしております。本県におきましては、大規模排出事業者が大部分を占めます産業部門は2012年度のCO2排出量が1990年度比で約3割減となっております。計画書制度などによる大規模排出事業者の自主的な取り組みによりましてCO2排出量が削減されている今の状況において、現時点では導入は考えておりません。以上です。

 

木佐木議員:この取引制度に今いくつかのデメリットがあるというような指摘でしたけれども、東京都はそういったデメリットを勘案しても、この制度を導入し、さらには埼玉県との連携を図り、相互にクレジットが活用できるというような取り組みを始めています。先ほどの移転というようなデメリットに対しても、広域的な相乗的な取り組みを行うことでこうしたデメリットの解消または軽減ができるのではないかという風に考えます。県として本気でこのCO2総量の削減に取り組むという気概があれば、こうした制度の活用にも積極的に乗り出すべきだと考えています。委員長。

 

木佐木議員:CO2の排出量削減に向けては、近年排出量が増えてきていると言われる、家庭向けの対策も大切であると考えます。ドイツなどでは取り組みが進められている、低熱利用や太陽光温水システム、こうしたものの活用や、窓やさっしの二重ガラス化、こうしたことを推進する取り組みも有効と考えます。本県としてはどのような見解を持っているか伺います。

 

 

環境計画課長:住宅の省エネルギーの取り組みを進めることは、家庭におけるCO2排出量削減に有効なことから、普及啓発などにより住宅の省エネルギー化や、省エネルギー性能の高い設備・機器の導入の促進を図ってまいりたいと考えております。以上です。

 

 

木佐木議員:こうした様々な施策、県としてはZEHやZEBといったことも促進するということもこういったことの一環かとは思いますけれども、より安価に、より手軽にできる、窓やさっしの二重化などこうしたことについてもしっかりと導入、そして普及啓発、しっかりと取り組んでいただきたいという風に思います。

 さて、地球温暖化対策を進める上では、こうした省エネ排出量のものと併せてですね、現行のエネルギー構成についてしっかりと目を向けていく必要があるという風に考えます。再生可能エネルギーの導入促進は、温暖化対策の取り組みとしても、この目標達成に資するものであり、力を入れるべき施策と考えます。本県はエネルギー効率を高めるために、再生可能エネルギー熱である地中熱、これをより積極的に利用するために、来年度予算の中にも地中熱導入の可能性を調査する、そうした予算を計上し、地中熱ポテンシャルマップを作成するという風にあります。この事業の狙いがどのようなものか伺いたいと思います。

 

 

地域エネルギー課長:お答えいたします。地中熱を利用するためには、ドリルで地中を掘削する必要がございます。どのくらいの深さまで掘ればよいか、地中熱を効果的に利用できるかというのは、その土地の地質や地下水など、土地の状況によって異なります。そこで、地中熱ポテンシャルマップを作成しまして、掘削に必要な深さの目安が分かるようにして、地中熱利用を促進することを、この事業の狙いとして考えております。以上でございます。

 

木佐木議員:このポテンシャルマップ、今後、作成したのちどのように地中熱の利用促進を図っていくのか、伺えますでしょうか。

 

地域エネルギー課長:お答えします。地中熱ポテンシャルマップを作成したのちは、県のHPで公開し、その活用方法と併せまして地中熱の有用性をPRしたいと考えております。また、ポテンシャルが高い地域には、商工会議所などを通じて、地中熱の利用を事業所等に働きかけます。その際に、国の補助金の活用などをアドバイスすることによりまして、地中熱の導入を促進してまいりたいと考えております。以上でございます。

 

木佐木議員:一方でですね、県内では秦野市などが地下水への影響を懸念してこの地中熱、この利用を原則禁止するというようなところもあります。導入の可能性を調査するということでありますけれども、こうした地域の実情なんかにもしっかりと留意をして導入促進、進めていただければという風に考えます。委員長。

 

委員長:どうぞ

 

木佐木議員:次に、県はこれまでこうした様々な施策からも見て取れるように、再生可能エネルギーの推進という点では積極的な方向を示しているという風に思います。昨日の本委員会でのやりとりの中でも、知事は原発依存のエネルギー体系から、新たなエネルギー体系への転換が必要であると考えていることや、分散型エネルギーシステムを推進していく姿勢にブレはないと力強く答弁をされています。私たちも脱原発・原発ゼロ、この地球温暖化対策を進める観点から、再生可能エネルギーの推進が重要なキーになる、という風に考えており、知事のこうした姿勢は評価をするところです。しかし、パリ協定で示された2050年に80%削減という高い目標を達成するためには、今以上の知恵とさらなる取り組みが必要になります。そこで今後、パリ協定の実現に向け再生可能エネルギーのさらなる拡大が必要と考えますが、今後県としてはどのように取り組んでいくのか伺いたいと思います。

 

 

地域エネルギー課長:お答えいたします。再生可能エネルギーの内で、県内で最も導入ポテンシャルが高いのが太陽光であります。引き続き太陽光発電の普及拡大に重点的に取り組んでまいりたいと考えています。来年度の当初予算案では、太陽光発電事業への事業者の参入を促進するために、資金力の乏しいNPOや中小企業者が発電施設を設置する場合に、その費用を補助する制度を創設したいと考えております。また、太陽光発電で発電した電力の自家消費を促進するために、新たに太陽光発電設備と併せて蓄電池を導入する場合に、その費用を補助するための予算を計上しています。さらに、エネルギー自立型の住宅ビル・町の実現に向けて取り組みを進めてまいりたいという風に考えています。以上でございます。

 

 

木佐木議員:県は地球温暖化対策について、計画見直しを行っているところでありますが、だからこそ、環境に力を入れる、そうした神奈川であるということをしっかりと県民にも、そして日本にもアピールしていただきたいという風に思います。そこで、日本の排出量の5%以上を占める本県神奈川が温暖化対策において、やはり先駆的な役割を果たすべきと考えますが、県の見解を伺います。

 

 

環境部長:お答えします。地球温暖化対策については10月をめどに計画の改定作業を進めているところですが、本県が先駆的に進める太陽光発電をはじめとする分散型エネルギーシステムの構築は、地球温暖化対策としても有効なことから、計画の基盤となる施策として一体的に推進していきます。また、温室効果ガスの削減に地域から貢献するため、CO2の排出量が大幅に伸びている業務部門と家庭部門について、中小規模事業者に対する省エネルギー対策支援の取り組みを強化するとともに、学校や地域における環境学習や環境教育を重視させていきます。このような施策を展開することで、地球温暖化対策に積極的に取り組んでまいります。以上です。

 

 

木佐木議員:これまで温暖化対策と、それとそれに資する再生可能エネルギーの促進についていくつか伺ってきました。地球的規模で課題とされるこの温暖化は気候変動に大きな影響を与えることが懸念をされ、心ある県民からはこの対策への県の本気度、こうしたものの関心が高いという状況になっています。現在の大統領予備選の最中であるアメリカでもサンダース氏やオマリー氏が「アメリカの安全保障にとって最大の脅威は」こうした問いに対し「気候変動である」こう答えるなど、まさに焦眉の課題であるということが認識をされています。しかし一方でこの日本では、いまだに原発を重要なベースロード電源と位置付け、さらに最新式でも天然ガスの火力発電の2倍もCO2を排出するとも言われる石炭火力発電を温存しようとしています。地球温暖化対策の重要な位置を占めるこのエネルギー問題、原発や化石燃料に頼らないエネルギー体系を構築し、温室効果ガスを削減する。放射能事故も起きない、こうした持続可能な社会を将来の世代にしっかりと手渡していくためにも、この県のイニシアチブをしっかりと発揮していただくことが必要であると考えます。そのためにも今後、積極的な目標を設定し、「さすが神奈川」と言われるような取り組み、そうしたものにしていただきたいと思います。またその達成に向けては、県民とともにこの取り組みを進めるという観点で、是非とも今後とも一層の努力、払っていただきたいと思います。私の質問は以上です。